セミにはセミの事情がある。と思う。
2005年 08月 02日
朝、通勤路にセミの亡骸が一つ二つ。
今、耳が痛くなるほど泣き続けている一団からも、
そろそろ生命を全うした者が出始めている。
俗にセミは7年を土の中で過ごし、地上に出ると
7日間で息絶えると言われる。
まあ、細かい数字やら信憑性やらは定かでないが、
割りとそんなふうに聞く。と思う。
ともかく、「地下でじっとしてる期間に比べて、地上で活動する期間が短すぎる」
ということなわけだが、それをもって、セミの一生は
「儚い、可哀想」というイメージでとらえられがちだ。と思う。
だが、本当にそうだろうか。
もともと彼らにとっては、それが「当たり前」なんであって、
地上で姿を晒す時間が短いのは、むしろ彼らにはいいことかもしれない。
いや、それ以前に、それが「短い」と、いったい誰が決めたのか。
まあ、当たり前で仕方のないことなんだろうけど、
それは結局、人間スタンダードな感覚でしかない。
セミにしてみりゃ、地上に這い出す時は、まさに死への旅立ちなわけで、
そりゃもう、地中の仲間に遺書の一つも書きたい心境かもしれぬ。
子供でいられる土の中の日々は快適かもしれない。
別に彼らは自由を奪われているわけではない。
いよいよ「地上への階段」を昇る時の彼らの覚悟はいかばかりか…。
それを人間どもが、軽々しく判定していいものか…。
てなことを、道端に転がる亡骸と、耳をつんざく大音響のレクイエムの中で、
ふと思ってみたりしたのだった。
どうやら暑さでやられたのか俺。
今、耳が痛くなるほど泣き続けている一団からも、
そろそろ生命を全うした者が出始めている。
俗にセミは7年を土の中で過ごし、地上に出ると
7日間で息絶えると言われる。
まあ、細かい数字やら信憑性やらは定かでないが、
割りとそんなふうに聞く。と思う。
ともかく、「地下でじっとしてる期間に比べて、地上で活動する期間が短すぎる」
ということなわけだが、それをもって、セミの一生は
「儚い、可哀想」というイメージでとらえられがちだ。と思う。
だが、本当にそうだろうか。
もともと彼らにとっては、それが「当たり前」なんであって、
地上で姿を晒す時間が短いのは、むしろ彼らにはいいことかもしれない。
いや、それ以前に、それが「短い」と、いったい誰が決めたのか。
まあ、当たり前で仕方のないことなんだろうけど、
それは結局、人間スタンダードな感覚でしかない。
セミにしてみりゃ、地上に這い出す時は、まさに死への旅立ちなわけで、
そりゃもう、地中の仲間に遺書の一つも書きたい心境かもしれぬ。
子供でいられる土の中の日々は快適かもしれない。
別に彼らは自由を奪われているわけではない。
いよいよ「地上への階段」を昇る時の彼らの覚悟はいかばかりか…。
それを人間どもが、軽々しく判定していいものか…。
てなことを、道端に転がる亡骸と、耳をつんざく大音響のレクイエムの中で、
ふと思ってみたりしたのだった。
どうやら暑さでやられたのか俺。
by hibinag
| 2005-08-02 10:12
| 03.主張