慌てなくていい。急がなくていい。前を向いて、少しずつ。地に足つけて、一歩ずつ。


by hibinag
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久々にドラマレビュー「華麗なる最終回」

「たった一度でいい。お父さんに笑いかけてほしかった」

鉄平が手紙に記したこの一言が胸に刺さった。
泣けた。
これほど苦しく、痛々しい思いがあるだろうか。
命と引き換えに語られた、届かぬ願い。
その重さは、計り知れない。

この鉄平という人物にとって、家族(と仕事)は、あまりに大きかった。
それを失った時、彼は自分がこの世に存在する意味を見出せなくなってしまった。
だから、彼が選べるのは「死」以外になかった。

人が夢に向かえる原動力は情熱だ。
彼は最後の手紙に、こんな意味のことを記していた。
彼は見事なまでに、そのことに気づいていた。
にもかかわらず、彼は死を選んだ。

そこまで分かっているのなら、
たとえ無一文になっても、親と縁を切ることになっても、
奥さんと子供と一緒にやり直せばいいじゃないか──。
ドラマの視聴者の中に、そんな思いを抱いた人は、きっと少なくなかったに違いない。

しかし、それはたぶん、現代の視点なのだと思う。
40年前の日本では、「家」「家族」の価値は、
いい意味でも悪い意味でも、もっと大きく、重かったのだろう。

頭が良く、スキルを持ち、情熱もあり、多くの人に慕われる好人物でも越えられない壁。
あの時代の日本人にとって、「家」「家族」は太く大きな柱だったのだ。

ドラマを最後まで観て、私は思い至った。
この物語は、現代への警鐘なのかもしれないと。
日本の社会の中で、その重みをどんどん失っていく「家」「家族」という価値。
人々の心の柱となるべき存在を、今の世の中で、もう一度見つめ直してみる。
それが、このドラマが、このタイミングで我々に提示しようとしたことだったのではないだろうか。



【今日の蛇足・最終回スペシャル】
・あの雪山は、どう見ても丹波篠山じゃねえ。
 近畿地方に、あんな高い山はない。
 (ロケ地は富良野らしい)
・それにしても、鉄平の死に顔のきれいなこと。
 銃口を顎の下に当てて引き金を引いたんだぞ?
 どう考えても、悲惨なことになってると思うんだが。
・まあ、それもこれも、やっぱりキムタクだから、ということか?
・ところで、キムタクって「死んだ」の初めて? 初遺影?
・とか言いつつ、奥さんのハセキョーが胸に抱いていた遺影には、例の黒リボンはかかってなかった。
 どうやらジャニーズ事務所が拒否ったと見た。
・高須相子の手切れ金は5千万円。当時の貨幣価値からすると今の4、5億ぐらい? すげ。
・お母さんが相子に言った最後の一言、「お元気で」は強烈だったねえ。
 「何だかんだ言っても、結局、妻はあなたではなく、私なのよ」と。
・そんな相子は強がりのオンパレード。
 「私があなたを失ったんじゃない。あなたが私を失うのよ」とか言われたところで、
 出て行ってくれるなら何とでも言うて、というのが大介のホンネだよなあ。
・てか、「頼まれなくても出て行ってあげるわよ」みたいなこと言ってる鈴木京香は、
 「新選組!」でも、「こんな村、言われんでも出ていくわ。こっちから願い下げや」
 が決め台詞でしたが、何か?
・そして「兄さんを殺したのは、僕と父さんです」と捨て台詞を吐いた山本耕史@銀平は、
 「ヤツを殺したのは、俺とお前だ」と山南を睨み返した土方だったりして、
 何だこの「新選組!」トリビュートっぷり、っていうのは、どう考えても深読みしすぎ。
・で、将軍は鉄平の投石で絶命ですか?
・つーか、これ、やっぱり大河ドラマですよね。
 大河を1クールでやっちゃいかんわ、というのが最大のツッコミどころだったりして。
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by hibinag | 2007-03-20 00:30 | 06.映画・ドラマ・アニメ