慌てなくていい。急がなくていい。前を向いて、少しずつ。地に足つけて、一歩ずつ。


by hibinag
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バスの中の品格

サンと二人で出かけた帰路、バスに乗った。
そこそこの混み具合。
一番後ろのシートの両サイドに母親と男の子が2組。
そのちょうど真ん中に、子供なら座れるスペースがあった。
サンを座らせ、私は通路に立っていた。

サンの左側の母子。
一番端に小学2、3年生と思しき男の子。
お菓子の入った未開封のビニール袋を手に持っていた。
袋を開けようとするが、うまくいかない。
隣の母親に開けてくれとせがむ。

母親はたしなめたようだが、少年は言うことをきかない様子。
それほどだだをこねている風でもなかったが、
結局、母親は袋を開け、その中の小袋を一つ、息子に手渡した。

私はその様子を苦々しく眺めていた。
母親は今、我が子に「人の道」を説く絶好のチャンスを逃したばかりか、
逆に負の効果まで与えてしまった。

さらに、彼女は私に、こう声をかけてきた。



「あげてもいいですか?」

件のお菓子の小袋を1、2個取り出し、手に持っていた。
自分の右隣に座っているサンに、それを渡そうと考えたらしい。
私は彼女の顔を一瞥した後、言った。

「いいえ、いいです」

自分の子供を駄目にするだけならまだしも、
それだけでは飽き足らず、よその子供まで巻き添えにしたいらしい。
何たる愚行。
我が子より小さい子への配慮のつもりかもしれないが、
気の配り方のベクトルが、完全にあさっての方向に向いている。

世間は教育基本法改正論議でかまびすしい。
国の法律に家庭教育のあり方まで云々されるのを見れば、
日本は何と情けない国になってしまったのだろうと思うが、
まあ、現実を見ればこんなもんですからね。

こういう美意識の足りない連中のおかげで、
子供たちがくだらない殺し合いなんかに駆り出される世の中が、
どうぞ来ないでおくれと祈るばかりだよ。
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by hibinag | 2006-11-19 21:54 | 01.日常雑記