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慌てなくていい。急がなくていい。前を向いて、少しずつ。地に足つけて、一歩ずつ。


by hibinag
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いい仕事してますねえ

昨日、仕事の帰りにTSUTAYAに立ち寄った。
借りていたCDとビデオを返却するためだ。

4つほどある窓口には、すべて先客がいた。
待ち客は、カウンター横に1列に並び、順次、空いた窓口へ進むというシステム。
幸い、私の前に待っていた客は1人だけだったので、順番はすぐに回ってきた。

店員のお兄ちゃんに借りていたブツを渡し、
レンタル期間内であることを確認してもらう。
新たに借りる予定はなかったので、それで終了。

のはずだったのだが、お兄ちゃんが私にこう言った。

「期間内にご返却の場合は、こちらの返却BOXへ入れていただければ、
お待ちいただかなくて済みますよ」

返却BOXは、カウンター脇の、店の入り口に最も近い場所に設置されている。
私も存在は知っていたが、利用したことはなかった。

「ありがとう」。私はお兄ちゃんに言って店を後にした。
彼の対応が素晴らしいと思ったからだ。

対応自体、あるいは発言の中味は、むしろ店員として当たり前の範疇だろう。
もちろん、それがなくとも、彼には何ら落ち度はないし、
まして、こんなことすらできない、ネジがゆるんでいるか、
マニュアル通りにしか行動できない店員だらけの昨今、
彼の行動は十分称賛に値すると言えるかもしれない。ちょっと寂しいけど。

しかし、私が真に感心したのは、そういうことではない。
彼は、他の客の応対をしながら、私という一人の客の行動を把握し、
その人が望むであろう情報を確実に伝えてきた。
その目配り、心配りが嬉しかったのだ。

この店は、以前にも店員の対応に感心させられたことがある。
ということは、教育の行き届いた職場ということなのだろう。
もしかしたら、彼は「マニュアル通りに」行動しただけかもしれないが、
その自然な振る舞いとベクトルの正しさは、
いわゆるマニュアル君のそれとは、明らかに一線を画していた。

何てことはない、ほんの些細なアテンション。
しかし、それこそが、「客の視点に立ったサービス」というものだろう。
利用する人間(客)を気持ち良く迎え、気持ち良く帰す。
これが基本であり、それ以外、何もない。
前にも書いたが、「値段を下げる」ことは、その一部でしかない。
by hibinag | 2003-02-19 23:03 | 03.主張