慌てなくていい。急がなくていい。前を向いて、少しずつ。地に足つけて、一歩ずつ。


by hibinag
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

興味の対象

「サンくん、きつねの『き』書けるねん」

そういって、サンはおもむろに字を書き出した。
出来上がった文字は、最後の線が真ん中へんに来ていて、
何だか人の顔みたいでちょっとヘンだけど、まあ、「き」と読めなくもなかった。

しかし、そんなことよりも大きいのは、
彼が漸く「文字」に対して興味を持ち始めたという事実だ。

周りの子供がそろそろ字を読んだり書いたりし始める中で、
彼はこの分野に関しては、一向に興味を示さなかった。
だが、大人もそうだが、子供は特に、関心のないことを
無理に教えようとしても、身につくことはまずない。
逆に、ひとたび興味を持てば、教えなくてもどんどん吸収する。

これが躾に属することであれば、強いて叩き込むことも必要だが、
この手のことは、最悪でも、いずれ幼稚園や学校で教えられることだし、
そのうち覚えるようになるだろうと、あえて静観していた。
一応、リビングの壁に五十音の表は貼ってあるが、
親からリードして教えるようなことはしなかった。

で、最近になり、まず1桁の数字がほぼ読めるようになった。
先日も、デパートのエスカレーターを下りながら、
「あ、あれは5!」「今度は4!」などと嬉しそうに言っていた。
それが平仮名へ、そして「読む」から「書く」へと範囲を拡大してきたのだ。
サンは自分が判別できる文字を、次から次へと書いていった。

そして夕飯時、サンがテーブルの上のものを指して言った。

「これは『ん』やな」

今夜は鍋料理。そこにあったのは「ゆずぽん」の瓶だった。
彼は、そのラベルに書かれた文字を読んだのだった。
そして、こう付け加えた。

「う○ちの『ん』や!」

この年頃の子供は、どういうわけか排泄物への関心が異常に高い。
それはもう、まず例外なくそうで、そういう単語を耳にしただけで
ものすごく喜ぶ。テンションが上がるのだ。

で、ある時、私よりは多少、教えようという意識のある妻は、
なかなか覚えない息子への苦肉の策として、そういう教え方をした。
すると、それまでの無関心が嘘のように一発で覚えたらしい(笑)。

ま、この際だから、実戦的、ということにしておくか。
ただし他所では言うなよ。特に飯時は。
[PR]
by hibinag | 2004-11-27 23:23 | 01.日常雑記